いしがき、なび。

赤瓦の山門と石垣に囲まれた石垣島の桃林寺

HISTORY SACRED PLACE

桃林寺

TOURINJI TEMPLE

市街地の中で、八重山四百年の祈りに触れる。

1614年に創建された八重山最初の仏教寺院。赤瓦の山門をくぐり、現在へ続く祈りと文化財を訪ねる。

FOUNDED 1614年創建
SECT 臨済宗妙心寺派
HERITAGE 県指定文化財の仁王像

01 FIRST VISIT GUIDE

古い建築を見る前に、現在も続く祈りの場であることを知る。

桃林寺は、歴史を展示するためだけに残された寺院ではない。

桃林寺は、石垣市街地にある 臨済宗妙心寺派の寺院です。 1614年の創建以来、八重山の人々の祈りや法要を 支える場所として歴史を重ねてきました。

赤瓦の山門、島産材で彫られた仁王像、 木造の本堂には、 八重山の気候や度重なる災害を越えてきた 四百年以上の時間が残されています。

現在も葬儀や法事、坐禅会、初詣などが行われます。 観光で訪れる際も、 参拝者や寺院の営みを妨げない距離と声の大きさを 心がけましょう。

AT A GLANCE

桃林寺を知る六つの要点

創建年、宗派、仁王像、隣接する権現堂まで知ると、 小さな境内に重なる歴史が見えてきます。

01
創建
1614年

権現堂と同時に建立

02
歴史的な位置付け
八重山最初の仏教寺院

八重山の寺社建立の始まり

03
現在の宗派
臨済宗妙心寺派

山号は南海山

04
仁王像
1737年制作

島産のオガタマノキを使用

05
文化財
県指定有形文化財

現存する県内最古の仁王像

06
隣接する建築
権現堂

国指定重要文化財

THREE VIEWPOINTS

境内で見る三つの視点

  1. 01
    GATE 赤瓦の山門
  2. 02
    GUARDIANS 二体の仁王像
  3. 03
    PRAYER 現在も続く参拝

VISITOR MANNERS

見学ではなく、参拝させてもらう意識を。

仁王像や本堂へ触れたり、 建物内部をのぞき込んだりしないようにしましょう。

撮影禁止や立入禁止の案内がある場合は、 現地の表示を最優先してください。

CHAPTER 01 ABOUT TOURINJI

桃林寺とは

石垣市街地の暮らしの中で、四百年以上の法灯をつないできた寺院。

桃林寺は、石垣島の市街地にある 八重山最初の仏教寺院です。 現在は臨済宗妙心寺派に属し、 日本最南端の禅寺として知られています。

通りに面した赤瓦の山門をくぐると、 正面に木造の本堂が立っています。 大規模な観光寺院ではなく、 島の町並みに溶け込んだ静かな境内です。

文化財としての歴史だけでなく、 現在も法要や地域行事が続く場所であることが、 桃林寺の大きな特徴です。

赤瓦の大きな屋根と木造の柱を持つ桃林寺本堂
THE MAIN HALL OF TOURINJI TEMPLE

A LIVING TEMPLE

古さを眺める場所ではなく、今も人が祈る本堂。

本堂の木部には、 強い日差しや潮風を受けてきた時間が表れています。

建物の中へ無断で入らず、 法要中や参拝中の方がいる場合は、 写真よりも静かな時間を優先しましょう。

01

CITY TEMPLE

市街地から歩ける

離島ターミナル周辺から徒歩で訪れやすく、 街歩きへ組み込みやすい場所です。

02

ZEN TEMPLE

臨済宗妙心寺派

現在も坐禅会や法要などが行われる、 地域に根差した禅寺です。

03

CULTURAL HERITAGE

寺院と文化財を同時に見る

仁王像と隣接する権現堂を通して、 八重山の宗教史を知ることができます。

CHAPTER 02 FOUNDATION & HISTORY

1614年の創建と八重山の歴史

八重山に寺社が建てられた始まりを、現在の市街地に見る。

桃林寺と権現堂の創建は、 八重山の宗教史における大きな転換点になりました。

桃林寺の創建400年を記念して建立された法燈連綿の碑
THE MONUMENT COMMEMORATING FOUR CENTURIES

FOUR CENTURIES OF FAITH

「法燈連綿」が表す、途切れることなく続く仏法の灯。

2014年、桃林寺は創建400年を迎え、 境内に「法燈連綿」の碑が建立されました。

建物が災害や戦災を受けても、 寺院としての営みが受け継がれてきたことを 現在へ伝える記念碑です。

TIMELINE

桃林寺へ続く四つの時代

  1. 1611
    PROPOSAL

    薩摩藩による社寺建立の進言

    八重山の検地を行った薩摩藩が、 尚寧王へ社寺の建立を進言しました。

  2. 1614
    FOUNDATION

    桃林寺と権現堂を創建

    八重山における寺社建立の始まりとされる 二つの祈りの場が誕生しました。

  3. 1771
    MEIWA TSUNAMI

    明和の大津波で甚大な被害

    桃林寺も大きな被害を受け、 仁王像は海へ流されました。

  4. 2014
    400TH ANNIVERSARY

    創建400年

    四百年の法灯を記念し、 「法燈連綿」の碑が建立されました。

NAME OF THE TEMPLE

山門の扁額に残る「桃林寺」の名。

山門をくぐる際は、 正面の扁額や長い年月を経た木部にも注目してください。

赤瓦だけでなく、 風雨にさらされて白く変化した木材も、 島の気候と寺院の歴史を伝えています。

桃林寺と書かれた山門の木製扁額

CHAPTER 03 GATE & NIO GUARDIANS

山門と仁王像

木戸の奥から境内を守る、島の木で彫られた二体の守護神。

桃林寺山門の左右には、 現存するものでは沖縄県内最古とされる仁王像が安置されています。

CRAFTED IN 1737

八重山の職人と島産材によって生まれた仁王像。

仁王像は1737年、 久手堅昌忠を中心に川平正肖、小浜当明によって 制作されたことが像の銘から分かっています。

複数の木材を組み合わせる寄木法で彫られ、 材には八重山産のオガタマノキが使われました。 表面には赤を基調とした着色が残っています。

01

RIGHT SIDE

阿形・密迹力士

山門へ向かって右側に立ち、 口を開いた阿形の姿をしています。

02

LEFT SIDE

吽形・金剛力士

山門へ向かって左側に立ち、 口を結んだ吽形の姿をしています。

03

CULTURAL PROPERTY

県指定有形文化財

1956年に文化財指定を受け、 保存修理を重ねながら守られています。

CHAPTER 04 MEIWA TSUNAMI

明和の大津波を越えた仁王像

海へ流され、島の海岸へ戻り、修復を重ねて山門へ帰った。

二体の仁王像に残る傷や色の変化は、 1771年の災害と、その後の保存の歴史を伝えています。

A JOURNEY BACK TO THE GATE

仁王像が山門へ戻るまで

  1. 01
    1771

    大津波で流失

    桃林寺は明和の大津波で甚大な被害を受け、 仁王像も境内から流されました。

  2. 02
    SAKIEDA COAST

    崎枝海岸へ漂着

    二体は島の北西部にある崎枝海岸へ 流れ着いたと伝えられています。

  3. 03
    RESTORATION

    破損部分を修復

    手足を損傷していましたが、 後に大浜善巧が修復したとされます。

  4. 04
    1993–1994

    本格的な保存修理

    京都で約一年をかけた保存修理が行われ、 現在まで守り継がれています。

赤瓦の屋根を持つ桃林寺境内の鐘楼
THE TEMPLE GROUNDS TODAY

PRESERVED THROUGH DISASTER

災害を生き延びたのではなく、人の手で何度も守り直された。

仁王像が現在まで残っている背景には、 漂着した像を見つけ、保管し、 修復した人々の積み重ねがあります。

傷や退色を劣化としてだけ見るのではなく、 災害と保存の歴史を伝える痕跡として 静かに向き合ってみましょう。

01

DISASTER

大津波の記憶

仁王像は、1771年の災害が 石垣島へ与えた大きな影響を伝えています。

02

COMMUNITY

島の人々による継承

発見、保管、修復という行動がなければ、 現在の姿を見ることはできませんでした。

03

CONSERVATION

専門的な保存修理

近代以降も保存修理が行われ、 文化財として次の世代へ受け継がれています。

CHAPTER 05 GONGENDO

権現堂と重要文化財

寺院の隣に残る、八重山の神仏信仰と近世建築。

桃林寺と同じ1614年に創建された権現堂は、 熊野権現を祀る祈りの場です。

NATIONAL IMPORTANT CULTURAL PROPERTY

沖縄県内に残る、貴重な近世社寺建築。

権現堂は桃林寺の隣にあり、 八重山で最初に建立された社寺の一つです。

明和の大津波や太平洋戦争による被害を受けながら、 修復を重ねて現在まで守られてきました。

1981年には国の重要文化財に指定され、 八重山の宗教史と建築史を伝える存在になっています。

01

YAKUI GATE

薬医門

敷地の入口に立つ切妻造りの門。 拝殿と神殿へ続く軸線の始まりです。

02

WORSHIP HALL

拝殿

中央に土間を取り込み、 両脇へ祭壇を配した構成が見られます。

03

SANCTUARY

神殿

大棟中央の火焔宝珠や 両脇の竜頭などに特徴があります。

ARCHITECTURAL HISTORY

災害と戦災を越えた社殿

  1. 1614
    FOUNDATION 桃林寺と同時に創建
  2. 1771
    MEIWA TSUNAMI 明和の大津波で破壊
  3. 1786
    RECONSTRUCTION 社殿を再建
  4. 1981
    DESIGNATION 国の重要文化財に指定

SACRED MIRROR

1772年に鋳造されたと伝わる御神体の宝鏡。

権現堂には熊野権現が勧請され、 御神体として銅製の宝鏡が祀られています。

この宝鏡は、 沖縄県内で鋳造されたものとしては 最古のものと伝えられています。

石垣市の権現堂文化財資料を見る

CHAPTER 06 TEMPLE GROUNDS

境内の見どころ

大きな境内ではないからこそ、一つひとつを静かに見る。

山門と仁王像だけで帰らず、 本堂や鐘楼、境内の木々にも目を向けてみましょう。

赤瓦の鐘楼とおみくじ掛けがある桃林寺の境内
BELL TOWER AND TEMPLE GROUNDS

WALK SLOWLY

見どころを探すより、境内の空気を感じる。

境内には赤瓦の鐘楼や石碑、 おみくじを結ぶ場所などがあります。

寺院の行事や参拝者の動線を妨げないよう、 通路をふさがずに巡りましょう。

01

MAIN HALL

木造の本堂

赤瓦の大屋根と、 長い年月を経た木部の表情に注目します。

02

BELL TOWER

境内の鐘楼

本堂とは異なる軽やかな屋根と、 周囲の緑が静かな景観をつくります。

03

GARDEN

木々と石碑

強い日差しの下にできる木陰や、 境内に残る石碑をゆっくり見て回ります。

SUGGESTED ORDER

静かに巡る順番

  1. 01
    GATE 山門と仁王像
  2. 02
    MAIN HALL 本堂で参拝
  3. 03
    GROUNDS 鐘楼と境内
  4. 04
    GONGENDO 権現堂を見る

CHAPTER 07 PRAYER & MANNERS

参拝方法・撮影マナー

観光写真を撮る前に、まず本堂へ手を合わせる。

桃林寺では現在も法要や地域行事が行われています。 境内では参拝者を優先して行動しましょう。

BASIC PRAYER

一般的な参拝の流れ

  1. 01
    ENTER 山門で一礼する
  2. 02
    WALK 静かに本堂へ進む
  3. 03
    PRAY 本堂前で合掌する
  4. 04
    LEAVE 退場時も静かに一礼
01

VOICE

会話は小さな声で

法要や読経中は会話を控え、 通話や音の出る動画再生も避けましょう。

02

PHOTOGRAPHY

現地表示を優先

撮影禁止の案内がある場所や、 本堂内部を無断で撮影しないでください。

03

PEOPLE

参拝者を写さない

祈っている方や法要の様子を、 許可なく撮影しないようにします。

04

CULTURAL PROPERTY

文化財へ触れない

仁王像、木戸、建物、石碑などへ 手や撮影機材を触れないでください。

桃林寺本堂前の賽銭箱と寺務所周辺
THE AREA IN FRONT OF THE MAIN HALL

GOSHUIN

御朱印は参拝の証としていただくもの。

桃林寺の御朱印は、 実際に参拝した方への授与となっています。 お土産用や代理での授与には対応していません。

法務などで対応できない場合があるため、 参拝当日に寺務所で確認してください。 郵送や電話予約には対応していません。

桃林寺公式の御朱印案内を見る

CHAPTER 08 CITY WALK

市街地散策での巡り方

離島ターミナル周辺の賑わいから、静かな寺院へ歩く。

桃林寺は市街地にあり、 レンタカーを使わない日にも訪れやすい歴史スポットです。

01

SHORT WALK

桃林寺だけを静かに参拝

朝や夕方の市街地散策に組み込み、 山門、本堂、権現堂を落ち着いて巡ります。

SUITABLE FOR 到着日・出発日
02

HISTORY WALK

市街地の文化をつなぐ

桃林寺で八重山の寺社史を知ったあと、 市街地の史跡や博物館を巡ります。

SUITABLE FOR 歴史・文化が好きな方
03

MARKET WALK

参拝後に市場と商店街へ

静かな境内を出たあとは、 ユーグレナモール周辺で食事やお土産を楽しみます。

SUITABLE FOR 徒歩中心の一日

SIMPLE CITY ROUTE

市街地を無理なく歩く流れ

  1. 01
    START 離島ターミナル周辺
  2. 02
    PRAYER 桃林寺・権現堂
  3. 03
    SHOPPING ユーグレナモール
  4. 04
    BREAK 市街地で食事・休憩

CHAPTER 09 ACCESS

アクセス・駐車場

市街地からは、車より徒歩で訪れやすい寺院。

離島ターミナル周辺から歩ける距離にあり、 市街地観光と組み合わせやすい立地です。

01

ON FOOT

離島ターミナルから徒歩約10分

市街地の飲食店や商店街を通りながら、 徒歩で無理なく向かえます。

02

FROM AIRPORT

空港からタクシーで約30分

道路状況や時間帯によって、 所要時間が変わる場合があります。

03

BY CAR

周辺駐車場を確認

公式サイトには専用駐車場の案内がないため、 市街地の有料駐車場利用を前提にします。

OPENING HOURS

参拝できる時間

開所時間
9:00〜18:00
休み
年中無休
住所
沖縄県石垣市字石垣285

CHAPTER 10 FREQUENTLY ASKED QUESTIONS

桃林寺のよくある質問

参拝時間とマナーを確認してから、静かな境内へ。

初めて桃林寺を訪れる方が 気になりやすい内容をまとめました。

01 OPENING HOURS 何時から何時まで参拝できますか?
A

公式サイトの開所時間は9:00〜18:00で、 年中無休と案内されています。 行事や法要が行われている場合は現地の案内を優先してください。

02 WALKING TIME 離島ターミナルから歩けますか?
A

桃林寺公式サイトでは、 離島ターミナルから徒歩約10分と案内されています。 市街地散策と組み合わせて徒歩で訪れやすい場所です。

03 PARKING 専用駐車場はありますか?
A

公式サイトには専用駐車場の案内がありません。 車の場合は周辺の有料駐車場を事前に確認し、 山門前や周辺道路へ路上駐車しないでください。

04 PHOTOGRAPHY 境内や仁王像を撮影できますか?
A

現地に撮影禁止の表示がない範囲でも、 法要や参拝者の撮影は避けてください。 木戸へカメラを差し込んだり、 文化財へ触れたりしないようにしましょう。

05 GOSHUIN 御朱印は必ずいただけますか?
A

法務などで対応できない場合があります。 事前予約や郵送には対応していないため、 参拝当日に寺務所で確認してください。

06 GONGENDO 権現堂も一緒に見られますか?
A

権現堂は桃林寺に隣接しています。 国の重要文化財ですが、祈りの場でもあるため、 柵や立入禁止の表示を越えずに見学してください。

07 TIME NEEDED 見学にはどれくらい時間が必要ですか?
A

山門、本堂、権現堂を静かに巡るなら、 15〜30分程度を一つの目安にできます。 法要や行事がある場合は動線を妨げず短時間で参拝しましょう。

08 RAINY DAY 雨の日でも訪れられますか?
A

市街地から徒歩で訪れられますが、 境内の石や木部は濡れると滑りやすくなります。 傘で通路をふさがず、足元に注意して参拝してください。

CHAPTER 11 INFORMATION & MAP

基本情報・Googleマップ

開所時間と行事を確認してから、市街地の祈りの場へ。

法要や寺院行事によって、 見学できる範囲や御朱印対応が変わる場合があります。

BASIC INFORMATION

基本情報

名称
南海山 桃林寺
読み方
とうりんじ
所在地
〒907-0023 沖縄県石垣市字石垣285
宗派
臨済宗妙心寺派
創建
1614年
開所時間
9:00〜18:00
休み
年中無休
アクセス
離島ターミナルから徒歩約10分 新石垣空港からタクシーで約30分
駐車場
公式サイトに専用駐車場の案内なし 周辺駐車場の利用を推奨
文化財
桃林寺仁王像・沖縄県指定有形文化財 隣接する権現堂は国指定重要文化財
御朱印
参拝者のみ授与 当日に寺務所で対応可否を確認
電話
0980-82-2142

※寺院行事や法要が行われている場合は、現地の案内を優先してください。

LOCATION

桃林寺周辺地図

石垣市街地

WALKING ACCESS

離島ターミナル周辺から徒歩で訪れやすい立地。

車の場合は市街地の交通と駐車場所を確認し、 山門前への路上駐車は避けてください。

掲載情報確認日:2026年7月20日